不祥事
TBSビデオ事件
東京放送(現在のTBS)が「3時にあいましょう」の制作スタッフがオウム真理教の幹部(早川紀代秀、上祐史浩、青山吉伸)に対し弁護士の坂本堤がオウム真理教を批判するインタビュー動画を見せた9日後の11月4日に坂本弁護士一家殺害事件が起きました。※早川は、このビデオを視聴した際にメモをとっている(早川メモ)
事件後にオウム真理教の関与が疑われたもののオウム真理教に対し特に捜査もなく1995年まで迷宮入りしました。(この時は、TBSが事件直前にオウム真理教の幹部にビデオを見せたということを公表していませんでした)
1995年に地下鉄サリン事件(死者13人・負傷者5800人以上)が発生し、オウム真理教の幹部であった早川は坂本弁護士一家殺害事件など7件の事件で起訴されました。その捜査で神奈川県警が坂本弁護士のインタビューについてオウム真理教とやり取りがあったことが知り、TBSに捜査協力を求めました。10月12日には、東京地検の要請に応じ坂本弁護士のインタビュービデオテープを任意提出しました。
また、10月19日に日本テレビが「NNN昼のニュース」にて「早川被告が“TBSで坂本弁護士のインタビュービデオを見て、その内容を麻原彰晃(オウム真理教の代表)に報告した”と供述している」という報道に対し、TBSは、「テープを見せたという事実はありません」(ニュースキャスター:杉尾秀哉)と報道しました。1996年3月11日にTBSは、坂本弁護士のインタビュービデオを見せた事実はなかったという社内調査概要を発表しました。
しかし、1996年3月23日に早川メモの全容が明らかとなり、その内容が坂本弁護士のインタビュー内容と合致いていたことからTBSはインタビュービデオをみせていた事実を否定できなくなり、3月24日に武市が見せた事実を認め、3月25日にTBSがインタビュービデオをオウム真理教の幹部に見せたことを認める緊急記者会見を行いました。
非難される点
・TBS側のスタッフがオウム真理教の幹部にインタビュービデオを見せたことは、情報源の秘匿というジャーナリズムの原則に反し報道倫理を逸脱している
・TBSが坂本弁護士一家殺害事件直後にインタビュービデオをオウム真理教の幹部に見せたという事実を公表していればオウム真理教のメンバーが逮捕されその後起きた地下鉄サリン事件を含むオウム真理教が起こした多くの事件を未然に防げたのではないかという点
松本サリン事件冤罪未遂事件
1994年に起きた松本サリン事件で河野義行さんが当時マスコミによって容疑者に仕立てられてしまいました。TBSは、「ニュースの森」という番組で河野さんを疑惑の人と呼びつけ、杉尾秀哉(後にTBSテレビ報道局編集センター解説・専門記者室長を務めその後参議院議員となっている)というキャスターは生放送で犯人と決めつけるような質問を浴びせました。後に河野義行さんの疑いは晴れました。
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