池田忠正『飲酒運転・ひき逃げ(1人死亡)』

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プロフィール

本名池田 忠正(いけだ ただまさ)
年齢52歳(2025年2月時点)
住所長野県佐久市御代田町
犯罪歴過失運転致死・ひき逃げ
(15歳の少年死亡)

過失運転致死・ひき逃げ

2015年佐久市の横断歩道を渡っていた中学3年生の男子が池田忠正の運転する車に轢かれ死亡しました。
池田忠正は、事故直後すぐに救護措置をとらず飲酒を隠すためコンビニにより口臭防止用品を購入しており轢き逃げ当たると最高裁判所が判断し、懲役6ヶ月の実刑判決が下されています。

事件の詳細

2015年3月23日午後10時7分に佐久市の信号のない交差点の横断歩道を渡っていた中学3年生の男子が池田忠正の運転する車に轢かれ、被害者は右前方の歩道上に44.6mはね飛ばされました。池田忠正は友人らと飲酒後、車を運転して2次会に向かう途中でした。また、このとき車は中央線をはみ出していました。
池田忠正は、衝突地点から95.5m先で車を停止させると衝突現場に向かい被害者の靴と靴下を発見し、3分ほど周辺を捜索するも被害者を発見できませんでした。通行人に「救急車を呼びましたか」と尋ねられたが池田忠正は車まで戻りハザードランプを点灯させ、友人に「人をはねたやばい」などと電話しました。
午後10時12分に酒の匂いを消すために近くのコンビニでブレスケアを購入し服用しました。
午後10時14分に被害少年を発見した通行人が110番通報し、その間加害者は、被害者に駆け寄り人工呼吸などの救護措置を取りました。

事件当日の時系列

22:07:21事故発生
22:07:31池田被告が車を止める
22:07:35被告が車から降り現場に移動。
現場の異常を感じ車を停止していた2人の女性に
「人を轢いちゃったみたいなんですけど」と話す。
驚いた女性達は、「救急車を呼びましたか」と大声で尋ねる
22:11:52被告が再び自車に戻り、ハザードを点灯
22:12:16被告が付近のコンビニに入店。
ブレスケアを購入・服用
22:13:04被告がコンビニを退店
22:14:00被害少年を発見した第三者の通行人が偶然発見し、
110番通報する(泥酔者が寝ていると勘違い)
22:16:14被告と連絡を取った友人が駆けつける
友人達は被害者の元へ
22:17:00加害者の友人が119番通報
22:18頃被害者の父親が駆けつける
22:19:00被害者の母親が駆けつけ119番通報
22:30頃救急車到着(事故発生から23分)

事件発生から通報までの時間

事件発生から通行人が110番通報するまで6分39秒かかっている。119番通報までは、9分39秒かかっている。
被告は、事件発生時に人を轢いたと認識しているためすぐに通報しながら被害者を探すなどできたはずである。
また、通報は通行人や被告の友人・被害者の母が行なっているが被告は通報していない。
救急車が到着したのは、事故発生から23分のことでした。

被害者の状態

被害者は、脳挫傷・緊張性気胸・頸椎脱臼・右腕開放骨折・心破裂などの重傷を負い事故から1時間半後に亡くなっています。

飲酒運転

被告は、友人らと飲酒後2次会へ行く途中に事故を起こしました。しかし、警察は池田忠正の呼気を検査したがアルコール数値は0.1mg以下と出ており飲酒運転と認められなかった。(酒気帯び運転は0.15mg以上)
検査は、事故発生から30分後。

スピード違反

被告は法定速度60kmの道路を時速70〜80kmで走行していたとされています。
しかし、被害者の両親が事故直前に運転する被告の映像を入手。この映像を測量や映像解析・交通事故のプロに自費で協力を依頼し、導き出された結論は時速110kmに達していたというものでした。

裁判の結果

過失運転致死

池田忠正は過失運転致死で起訴され、長野地方裁判所佐久支部は禁錮3年執行猶予5年の判決を下しました。(2015年確定)

速度超過

被告は法定速度60kmの道路を時速70〜80kmで走行しており道路交通法違反とはなっていません。
しかし後に事件直前の被告の運転映像をプロに解析を依頼したところ時速110kmに達していたという結論が出ており、捜査不足との指摘がある。長野地検にこの指摘をしたところコメントはありませんでした。

轢き逃げ

長野地検が嫌疑不十分でいったん不起訴としていましたが、被害者の両親は再捜査やひき逃げでの起訴を求める上申書や嘆願書を検察に提出し、救護報告義務違反(ひき逃げ)で時効まで2ヶ月を切った2022年1月に起訴しました。

1審:長野地方裁判所では、「飲酒を隠す行動を優先した」として懲役6ヶ月(求刑1年)と言い渡し、加害者側は控訴しました。

2審:東京高等裁判所(田村政喜裁判長)では、「数分で戻り人工呼吸などをし、ただちに救護措置をとらなかったとは言えない」として無罪を言い渡し、検察は上告しました。

最高裁:最高裁判所では、「救護義務とは現場の状況に応じてけが人の救護や危険防止のため必要な措置をすることだ。被害者を見つけられていないのに、救護と無関係の買い物のためにコンビニに向かった時点で、救護義務に違反したと認められる」と指摘し、2審の無罪を取り消し、懲役6ヶ月(求刑1年)を言い渡しました。

被告の事故後の行動

被告は、この事故後の約1年後に免許を再取得しており、車を改造している(佐久市前山の駐車場で可視光線透過率が保安基準に適合しない装飾板を乗用車の窓ガラスに装着するなどの改造)ことも判明している。※後に道路運送車両法で起訴されるも無罪判決(窓ガラスと装飾板に6〜29mmの隙間があり不正改造とは言えないため)
また、被害者遺族に被告から届いた2通目の手紙に「謝罪はいらないから、本当のことを話してほしい」と返事を書いたが反応はありませんでした。

時系列

2015年3月23日事故発生
6月5日過失運転致死で起訴
9月7日過失致死で禁錮3年執行猶予5年の判決
 12日控訴と実刑を求める署名活動
 24日長野地検佐久支部が不起訴
11・12月頃被害者遺族が独自に調査開始
2017年5月16日長野地検に告訴状を提出
2018年2月7日道路交通法違反(速度超過)・道路運送車両法違反
で起訴
長野地検佐久支部 救護義務違反 不起訴(嫌疑不十分)
9月6日上田検察審査会申立 救護義務違反
(救護措置・事故報告義務違反)
2019年1月25日上田検察審査会 不起訴不当議決
3月18日速度超過 控訴棄却
道路運送車両法違反 無罪
22日控訴求め長野地検に上申書を提出
26日東京地検に上申書を提出・面会
27日長野地検が控訴しない方針を明らかにする
長野地検が救護義務違反 不起訴
→上申書提出・面会等行う
2020年1月31日道路運送車両法保安基準の細目に無罪判決
(装飾板適合しない旨明記)
3月27日民事裁判一審判決(時速108、救護義務違反他認められる)
9月17日東京高検に救護義務違反不服申し立て
→取り下げ(地検再捜査)
2021年1月14日民事控訴判決
→同年6月に上告取り下げ
2022年1月26日救護義務違反・報告義務違反(ひき逃げ)在宅起訴
6月15日長野地方裁判所
救護義務違反・報告義務違反(ひき逃げ)初公判
11月29日一審 長野地方裁判所 懲役6ヶ月の判決(求刑1年)
2023年9月28日ひき逃げについて東京高裁(田村政喜裁判長)は、
一審の判決を覆し無罪判決
2025年2月7日最高裁判所にて二審の判決を取り消し
懲役6ヶ月の判決
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